第491話 【東急不動産HDのビジネスモデル】

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アカルイミライ【未来通信】

今日も読んでいただき有難うございます。

企業の事例をもとに毎月1回
ブログとメルマガを発行しています
経営戦略コンサルタント渡邉ひとしです。
 

毎月1回、第2火曜日20時より
自身(渡邉ひとし)の講座受講者や
コンサルを受けた方を対象に

渡邉が講師の30分セミナーに加え
参加メンバーによる自由討議の
『実践シェア会』を開催しています。

その中で
「いくら学んでも上手く行かない」
「新たな取り組みをしても成果が出ない」

など悩みの声が複数聞こえてきたため
『チャンス追求型(タイプ)の人が
労多くして成果が得られない理由』

と題し30分セミナーを実施しましたが
好評を得たので概要をお話しします。

チャンス追求型(タイプ)の人には
3つの特徴が存在します。

1)ノウハウ・コレクター
2)セミナー・ジプシー
3)マルチタスク・マニア

いずれも
チャンスが目の前にあると思い込む
傾向が強くなります。

時間とお金は注ぎ込むけれど
なかなか思うような成果が出ません。

気が付くと3年後も
同じ行動を繰り返しています。

またお話しする機会があれば
詳しく解説したいと思います。

今日も企業のビジネスモデルに
注目していきましょう。

中小企業も大企業も
日本の市場に於いては

同じ外部環境のもとで
懸命に営業活動をしています。

大企業の課題や経営を観察することで
自社に活かしてください。

今日の企業事例は第491話
【東急不動産のビジネスモデル】

(*写真はイメージです)
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東急グループの総合不動産会社

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1918年9月に
渋沢栄一氏が相談役に就任し
<田園都市>が設立されました。

1922年9月に
<田園都市>の鉄道部門を分離独立し
<目黒蒲田電鉄>の創立総会を開催しました。

1928年5月に
<目黒蒲田電鉄>が<田園都市>を合併し
代表取締役に五島慶太氏が就任しました。

1939年10月に
<東京横浜電鉄>を合併し社名を
新たに<東京横浜電鉄>に変更しました。

1942年5月に
<京浜電気鉄道><小田急電鉄>を合併し
社名を<東京急行電鉄>と変更しました。

1953年12月に
<東京急行電鉄>が不動産部門を分離独立
<東急不動産>を設立しました。

1976年8月に
<東急ハンズ>を設立しました。

2013年10月に
<東急コミュニティー><東急リバブル>
と共同株式移転を実施し

<東急不動産ホールディングス>を設立
<東急不動産>が完全子会社となりました。

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<東急不動産HD>のビジネスモデル

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2022年2月に
<不動産経済研究所>が発表した
2021年の首都圏新築マンションの

平均価格は前年比2.9%上昇し
バブル期の1990年を超え
過去最高となりました。

「不動産価格の上昇による不動産会社の
業績改善効果が建設会社にも
波及するとみた期待買いが入っている」

と<極東証券経済研究所>
の佐藤俊郎社長は述べています。

「内需株で為替リスクも
少ない不動産株に一時避難し
嵐が過ぎ去るのを待っている」

と<auカブコム証券>の山田勉
マーケットアナリストは述べています。

2022年3月に
<東急不動産HD>は子会社の
<東急ハンズ>を売却しました。

1976年設立の<東急ハンズ>は
『2021年3月期』の売上高が
前期比35%減で44億円の赤字でした。

電子商取引への対応などで後れをとり
売上高は900億円台で
横ばい傾向が続いていました。

売却先はホームセンター最大手の
<カインズ>ですが

「当社グループの中だと
厳しい小売業界での競争力強化は難しい」

と<東急不動産HD>の
西川弘典社長は述べています。

『2031年3月期』までに
自己資本利益率を10%に高めるなど
長期目標を掲げるなかでの決断でした。

2022年5月に発表した
『2022年3月期』の連結決算は
純利益が前期比1.6倍でした。

営業利益は48%増と
過去最高を更新しました。

住宅販売は分譲マンションの
計上戸数が大幅に伸び

都市開発事業の営業利益は
24%増と全体の業績をけん引し
売上高は前期比9%増でした。

2022年5月に
『2026年3月期』の連結営業利益を
『2022年3月期』の対比43%増とする
中期経営計画の目標を発表しました。

「オフィスビル賃貸や
マンション販売が堅調のなか

インバウンド(訪日外国人)を中心とした
旅行需要の増加も意識されている」

と<証券ジャパン>の
大谷正之氏は述べています。

2022年7月に
大学生向け賃貸住宅が約2800室に
増えたと表明しました。

傘下の<学生情報センター>が
食事付きで家具家電を備える
『キャンパスヴィレッジ』を

2018年に1棟目を建設しましたが
全国で22棟と2.6倍まで増えました。

管理人が常駐し家具や家電を備え付け
他の学生との交流ができる

個人スペースの充実という良さと
学生寮の良さを兼ね備えています。

2022年12月に
社内コミュニケーションにメタバース
を使う取り組みを始めました。

<伊藤忠インタラクティブ>が空間を作り
<東急不動産HD>のグループ会社を
含めた従業員が参加できます。

本社内のコミュニティースペースを
メタバースで再現し従業員は
人間や動物のアバターを使います。

グループ会社も含めた約2万人が対象で
多人数の音声会話のほか

チャット、画像や動画の投映
名刺交換などができます。

部署ごとのグループワークや
勉強会への活用を想定し

オンラインで実施した社内運動会の
パブリックビューイングなども実施。

今後は外部の経営者や有識者を呼び
講演会や勉強会の開催も検討します。

「交流空間の中でも
雰囲気を変えることで
フランクに話しやすいようにした」

と<東急不動産HD>の
グループDX推進部の
岸野麻衣子氏は述べています。

2023年2月に
<JR東日本>と住宅開発や
再生可能エネルギー事業などで
協業すると発表しました。

<JR東日本>が保有する土地や
建物を活用し分譲住宅や
再エネ発電施設などを開発します。

東南アジアで展開する不動産開発や
国内のホテル観光業でも連携し

2023年から5年間で1000億円程度の
事業収益の創出を目指します。

<JR東日本>の千葉県船橋市に
保有する社宅跡地に全800戸の
大規模分譲住宅を開発します。

商業施設やコミュニティー施設に加え
太陽光などの再エネ発電施設も設け
2026年度頃に完成する予定です。

「東急不動産HDがもつ不動産開発や
環境経営のノウハウを生かした
街づくりを展開する」

と<JR東日本>の
深沢祐二社長は述べています。

2023年3月に
商業施設『東急プラザ銀座』を
売却すると発表しました。

事業会社である<東急不動産>が
運営を続け施設名称は変わりません。

ここは元は東芝の『銀座東芝ビル』の
所在場所で2007年に購入しました。

複合ビルの開発狙いでしたが2008年の
リーマン・ショックなどで予定が狂い
開業は2016年までずれ込みました。

売却で得た資金は投資に回したり
再生可能エネルギー発電所や物流施設の
開発資金に充てたりする方針です。

2023年5月に発表した
『2023年3月期』の連結決算は
純利益が前期比37%増でした。

型コロナウイルスの感染縮小に伴い
商業施設の稼働率が回復したほか

スキー場などレジャー施設の客足が
想定以上に回復し

前期に赤字だった管理運営事業の
営業損益は黒字に転換しました。

2023年7月に
西川弘典社長は取材に対して
業績のV字回復について表明しました。

ホテルやレジャー施設の稼働率が高まり
マンション販売や不動産売買なども好調で
業績が大幅に回復しました。

「自社株買いなどの株主還元以上に
収益性を高めることを重視する」

と<東急不動産HD>の
西川弘典社長は述べています。

今日の企業事例である
<東急不動産>を
少し俯瞰してみましょう。

日本最北端の北海道松前町で
風力発電を柱とした
街づくりに取り組んでいます。

2019年に陸上風力発電を稼働し
2020年には事務所を設立しました。

松前町や地元の漁協と連携して
洋上風力発電に関する協定を結び
町の活性化を試みています。

蓄電池を併設し
電力の安定供給を可能にし

将来は松前町の消費電力を
100%再生エネルギー発電とするのも
視野に入れています。

<東急不動産ホールディングス>は
太陽光発電など再生エネルギーの
発電能力は原発1基分に匹敵し

国内でも大手の規模にあり
脱炭素に独自の道を
切り開こうとしています。

国内の業績は好調ですが
米国を中心とする海外事業は
苦戦が続いています。

金利引き上げなどの影響で
賃貸住宅の売却は思わしくなく

『2024年3月期』の営業利益は
62億円の赤字に落ち込む見通しです。

収益性を高めるため2025年度までに
都市再開発や風力発電などの

再生可能エネルギーなどへ
2兆2000億円を投資する計画です。

しかし

長期的な市場成長が期待できるほどの
新たなビジネスモデルが
確立されているかといえば

リスクとリターンのバランスに
一抹の不安を感じ得ません。

明確な次のビジョンを示し
成長のビジネスモデルを確立するのが
当面の課題となっています。

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次回は2023年9月7日の予定です。

★前回までの『企業事例』です。

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ローソン
東芝
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編集・発行元
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◆オフィス
株式会社未来デザインカンパニー 代表取締役
経営計画士協会 代表理事/経営計画士
経営戦略コンサルタント
渡邉ひとし

Mobile:080-4806-1553
Email:mirai-design@ogaki-tv.ne.jp
〒503-0015 岐阜県大垣市林町7-265-1

紹介記事1:https://humanstory.jp/watanabe_hitoshi/
紹介記事2:https://syoukei-senmon.net/gifu/14457/

(社)ビジネスモデルイノベーション協会
ビジネスモデルコンサルタント

(社)SDGs支援機構
SDGsビジネスコンサルタント

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ビジネスコミュニケーション心理士

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対人関係コミュニケーション・アップグレーダー

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<令和2年度迄>
中部大学 非常勤講師
人文学部心理学科

<令和元年度迄>
愛知産業大学 非常勤講師
経営学部経営学科
造形学部建築学科
造形学部デザイン学科

<著書>
『ビジネスモデル虎の巻!』

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