第475話 【旭化成のビジネスモデル】

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おはようございます。
今日も読んでいただき有難うございます。

隔週月曜日に企業の事例をもとに
ブログとメルマガを発行しています
経営戦略コンサルタント渡邉ひとしです。

個人事業主の方を対象とした
『事業計画書作成講座』の設計編が
6月22日に終了しました。

ご自分の事業の未来図を描かれ
『事業計画書作成講座』の実践編が
6月29日よりスタートします。

この講座は知識を増やすのが
目的の講座ではありません。

あくまでも事業を設計し実践して
効果がはっきりと出せるための講座です。

そのため講義を聞いているだけで
講座が終了する訳ではありません。

講座の時間の多くが考えたり
話したり(シェアする)
書きだしたりする講座となります。

実践講座は実践を重視する内容となり
日常の業務のほかに課題に取り組むので
決して楽ではありません。

でも講座と講座の合間に受講者同士が
仲間として応援し合う『未来会議』で

疑問や不安などを解消するため
次の講座へとスムーズに進めます。

隔週水曜日19時からの講座が
6月29日から4回実施されます。

*9月の体験会をお知らせします。
ご自身の事業の未来図を明確に描き
成果が出せる講座をぜひ体験してください。
(体験会の受講料は千円です。)

・2022年9月7日水曜日13:00〜15:00
 https://resast.jp/events/717128


・2022年9月8日木曜日19:00〜21:00
 https://resast.jp/events/720562


・2022年9月14日水曜日19:00〜21:00
 https://resast.jp/events/720574


・2022年9月15日木曜日13:00〜15:00
 https://resast.jp/events/720569

 

中小企業も大企業も
日本の市場に於いては

同じ『外部環境』のもとで
懸命に営業活動をしています。

大企業の課題や経営手法を観察することで
自社(ご自身)の経営に活かしてください。

今日の企業事例は第475話
<旭化成>です。

 

(*写真はイメージです)

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化学、繊維、住宅、建材、医薬品、医療
エレクトロニクスなどの総合化学メーカー

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1922年5月に
<旭絹織>が創業しました。

1929年4月に
<日本ベンベルグ絹絲>を設立しました。

1930年12月に
<日本窒素火薬>を設立しました。

1931年5月に
<延岡アンモニア絹絲>を設立しました。

1933年7月に
<延岡アンモニア絹絲>は<旭絹織>と
<日本ベンベルグ絹絲>を合併し
<旭ベンベルグ絹絲>と改称しました。

1943年4月に
<旭ベンベルグ絹絲>は
<日本窒素火薬>を合併し
<日窒化学工業>と改称しました。

1946年4月に
<旭化成工業>に商号を変更しました。

2001年1月に
<旭化成>に商号を変更しました。

2003年10月に
吸収分割により主要7子会社に
営業を承継させ持株会社へ移行しました。

2016年4月に
<旭化成ケミカルズ><旭化成せんい>
<旭化成イーマテリアルズ>を
吸収合併し事業持株会社に移行しました。

 

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<旭化成>のビジネスモデル

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2021年1月に
デジタルトランスフォーメーションを
推進する施設を東京都にオープンしました。

施設は『CoCo-CAFE』と名付けられ
社内外の人材が交流しやすいように
フリースペースを設けました。

海外の工場を日本から遠隔で
運転支援するなどの可能性を検証します。

施設を通じて社内外の連携を促進し
プラントの遠隔運転など

デジタル技術を活用した
ビジネスモデルを構築することを目指します。

2021年1月に
医薬品添加剤の新工場を
岡山県に新設すると表明しました。

投資額は約130億円で
2023年春の稼働を目指しています。

主に錠剤を成型しやすくしたり
飲みやすくしたりする添加剤の
結晶セルロースを生産します。

高齢化やアジアでの医薬品市場の拡大で
添加剤の需要も成長しているため
先行投資で需要を取り込む狙いです。

2021年3月に
リチウムイオン電池向け絶縁体の
新工場を宮崎県に建設すると発表しました。

リチウムイオン電池素材は
電気自動車市場が拡大するなか
車載向けの需要が伸びているため

生産能力を約2割増強して
市場の伸びを捉えたい考えです。

2021年6月に
においをセンサーで検知する
技術開発の取り組みを表明しました。

新潟県最古の酒蔵<吉乃川>で
<NTT東日本>などと共同で

日本酒の製造に嗅覚センサーを使う
実証実験を実施しています。

もろみを発酵させるタンクに
臭いを検知するセンサーチップを
4つ取り付け

アルコールの濃度や
香りの元となるガスの種類から
発酵の進み具合を測定します。

従来は杜氏が毎日全てのタンクをあけて
においを嗅いでいたため
作業に4時間程度かかりましたが

センサーを設置したため発酵度合いを
リアルタイムで確認できます。

2021年7月に
ウイルス除去フィルター向け部材生産の
大分工場の生産能力を2倍にすると発表。

バイオ医薬品などの製造工程で使う
ウイルス除去フィルターですが

新型コロナウイルスの感染拡大で
ワクチンの製造向けなどの需要が高まり
対応する考えです。

2021年8月に
リチウムイオン電池の電解液原料を作る
独自技術を売り出すと表明しました。

二酸化炭素を原料に使うのが特長で
製造時の実質的なCO2排出量を
約5割減らすことができます。

電気自動車の普及で
車載電池の需要が高まるなか国内外で
ライセンス販売を広げる考えです。

2021年9月に
イスラエルの医療機器メーカー
<イタマー>を買収すると発表しました。

<イタマー>は睡眠時無呼吸症を
在宅で診断できる機器を手がけており

無呼吸症の市場が世界に広がると判断し
買収に踏み切りました。

2021年9月に
リチウムイオン電池部材の絶縁体を
中国で現地生産すると表明しました。

中国では太陽光や風力など
再生可能エネルギーが急速に普及し

余剰時の電気をためて電力を安定供給する
蓄電池の需要が広がると判断しました。

世界最大手の<上海エナジー>と合弁で
2022年に中国江西省に工場を建てます。

従来は電気自動車や電子機器向けが
市場を牽引してきましたが

再生可能エネルギーの発電規模が増えれば
新たな需要の可能性が広がります。

2021年11月に
世界最大級の水素製造装置の
商用化に乗り出すと表明しました。

再生可能エネルギー由来の電気で
水素を作ることができる

水酸化カリウム水溶液を電気分解して
水素を作る方式の装置で

タンク容量が5kgの燃料電池車を1
日あたり850台充填できる量の
水素を製造できます。

<国際エネルギー機関>によると
水素の世界需要は2050年に約3億トンと
2019年の4倍に拡大する見通しです。

2021年11月に
<日揮ホールディングス>とアンモニアを
合成する実証実験の開始を表明しました。

再生可能エネルギーを利用してつくった
水素と合成してアンモニアをつくります。

アンモニアは燃やしても
二酸化炭素を排出しないため

新たなクリーンエネルギー源として
脱炭素化につなげる考えです。

2022年1月に
工藤幸四郎取締役常務執行役員が4月に
社長に昇格すると発表しました。

「今の旭化成の変革は待ったなし。
事業のメリハリを
しっかりつけていきたい」

と<旭化成>の
工藤幸四郎氏は述べました。

「現場感覚を持ちながら判断し
実行に移してきた経験が豊富。
事業の構想力もある」

と工藤氏を後任に選んだ理由を
小堀秀毅社長は述べています。

2022年5月に
自社開発素材などを採用した
次世代コンセプトカーを公開しました。

車体には強みとする環境対応の樹脂製品や
センサーなどを採用しています。

車の上部を全面透明な樹脂の屋根が覆い
車体外部のボタンを押すと
屋根が上下に動いて開閉します。

自動運転社会では車は移動手段ではなく
過ごす場所としての居住設計が重要です。

運転席は設けず人間が一切関わらない
自動運転のレベル5を見据えています。

実際に走るために必要な電池や
エンジンを搭載していないため

実用化へは車メーカーとの
共同開発が必要となります。

今日の企業事例である
<旭化成>を
少し俯瞰してみましょう。

2022年5月に
欧州連合(EU)はグリーン水素を
製造する目標を発表しました。

2030年までにEU域内で
年間1000万トンのグリーン水素の
製造目標で従来目標の2倍の規模です。

「グリーン水素はロシアのような
信頼性が低く危険な供給源への依存を
解消するために不可欠だ」

と<欧州委員会>の
フォンデアライエン委員長は述べています。

<旭化成>は水素製造1ユニット当たりの
最大出力が1万キロワットと

世界最大級の装置を
2025年までに実用化する計画を掲げて
開発を進めています。

食塩電解の膜・システムを約30カ国で提供し
この分野では世界トップに立っています。

「耐久性や運転・操作性、保守管理の
総合力で需要を取っていく」

と<旭化成>の植竹伸子
グリーンソリューションプロジェクト長は
世界に打って出る構想を述べています。

2022年4月には
『2025年3月期』までの3カ年の
中期経営計画を発表しました。

投資額は『2022年3月期』までの
3年間計画に比べ25%多い1兆円超です。

集中投資する成長分野として
医療や水素事業など10テーマを示し

3年間で総投資額の約6割に当たる
約6000億円を投じる考えです。

総合科学メーカー大手として
化石燃料を燃やして高い圧力などを得て
原料としても化石燃料は欠かせません。

温暖化ガスを大量排出する
産業の1つになっています。

少ない電気で水を電気分解して水素を作り
空気中の窒素と反応させて
アンモニアを合成する技術が重要です。

空気と排ガスと水から
有用な物質を作るビジネスモデルを

どれだけ短期間で構築できるかが
当面の重要課題となります。

 

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*メルマガは隔週月曜日
次回は6月27日の予定です。

★前号までの『企業事例』です

SUBARU
日本製紙
シチズン時計
ファンケル
JTB
三菱ケミカルホールディングス
レンゴー
マツダ
アイリスオーヤマ
マルハニチロ
スシロー
ドン・キホーテ
オリックス
三井住友海上火災保険

★上記以前に取り上げた460の企業事例は
 下記のブログで読むことができます。

Amebaブログ
[link]http://ameblo.jp/rabbit-g/

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【投稿内容】
投稿内容の企業情報及びデータなどは
新聞や雑誌、ホームページなどの
公開情報に基づいた記述です。

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『なぜ、未来志向型経営なのか?』
▼解説のブログはこちらから
[link]https://ameblo.jp/rabbit-g/entry-12458620714.html

『なぜ、大企業の事例が参考になるのか?』
▼解説のブログはこちらから
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◆オフィス
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経営戦略コンサルタント
渡邉ひとし

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(社)ビジネスモデルイノベーション協会
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人文学部心理学科

<令和元年度迄>
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