第472話 【シチズン時計のビジネスモデル】

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おはようございます。
今日も読んでいただき有難うございます。

隔週月曜日に企業の事例をもとに
ブログとメルマガを発行しています
経営戦略コンサルタント渡邉ひとしです。

ウクライナでの悲惨な出来事は
多方面に影響を与えていますが

電気自動車(EV)にも
その波紋を広げています。

ニッケルやコバルトなどの
金属価格の高騰により
バッテリー供給に打撃を与えています。

今後は同盟国のレアアース採掘に
注視せざるを得ず

バッテリーのリサイクルにも
本格的に取り組まざるを得ないため
投資の加熱が十分に予測されます。

中小企業も大企業も
日本の市場に於いては

同じ『外部環境』のもとで
懸命に営業活動をしています。

大企業の課題や
経営手法を観察することで
自社の経営に活かしてください。

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今日の企業事例は第472話
<シチズン時計>です。

(*写真はイメージです)

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シチズングループの中核となる会社

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1918年に
貴金属商の山崎亀吉氏が
<尚工舎時計研究所>を創業しました。

1924年に
懐中時計『CITIZEN』を発売しました。

1930年5月に
法人化して
<シチズン時計>を設立しました。

1938年に
戦時中の敵性語規制により
<大日本時計>へ社名を変更しました。

1948年に
社名を<シチズン時計>に戻しました。

2007年4月に
純粋持株会社体制へ移行のため社名を
<シチズンホールディングス>に
変更しました。

2016年10月に
<シチズンホールディングス>が
<シチズンビジネスエキスパート>と

<シチズン時計>を吸収合併し
社名を<シチズン時計>に戻しました。

2007年に
米国<ブローバ>の買収を発表しました。

2012年に
スイスの<プロサー>を買収しました。

2016年に
スイスの<フレデリック・コンスタント>
を買収しました。

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<シチズン時計>のビジネスモデル

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2020年11月に
『2021年3月期』の連結最終損益が
300億円赤字の見通しを発表しました。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で
主力の時計販売が落ち込み

連結子会社の希望退職に伴う費用も
重荷になりました。

時計の販売は訪日客の激減により
需要が大きく落ち込んでいます。

「今期中の需要回復は難しく
来期にも影響が出そうだ」

と<シチズン時計>の
古川敏之取締役は述べています。

2020年11月に
子会社で募集していた希望退職に
社員の2割が応募したと発表しました。

時計の完成品や
駆動部品の製造を手掛ける子会社

<シチズン時計マニュファクチャリング>
を対象に募集しました。

スマートウオッチの台頭や
時計離れの影響があり

普及価格帯の時計の需要が減少し
新型コロナウイルスの感染拡大が
追い打ちを掛けました。

2021年1月に
宇宙空間をイメージした腕時計
『コズミックブルーコレクション』を発売。

チタニウム製の腕時計を発売してから
50周年になるのを記念しました。

ケースとバンドの素材に
チタニウムを採用し
青い文字盤で銀河などを再現しています。

2021年1月に
『シチズンコレクション』メカニカル 
レディスSAKURA限定モデルを発売。

着物の染め柄の桜をイメージして
デザインした女性向け腕時計で

文字盤にはシロチョウガイを使用し
ピンク色の桜の模様をあしらいました。

2021年1月に
子会社<シチズン電子>がレーザー市場に
新規参入すると発表しました。

発光ダイオードの自社技術を応用し
スマートフォンの顔認証などに使われる
小型のレーザーを開発しました。

半導体基板に対して垂直的に光を出す
『面発光』と呼ばれる仕組みを使い
小型化できるのが特徴で

スマホなどの顔認証や
掃除ロボットなどに使われており
産業機器向けなどに売り出す考えです。

2021年1月に
『シチズン・オブ・ザ・イヤー』の
2020年度の受賞者を発表しました。

優れた活動で社会に感動を与えた
市民を表彰する制度で

新型コロナウイルス感染の不安なく
通勤してもらおうと無料バスを運行した

バス会社<銀河鉄道>の社長
山本宏昭氏など6名が受賞しました。

2020年2月に
個性的なデザインの腕時計を集めた新ライン
『レコードレーベル』を立ち上げました。

往年の人気モデルから着想を得るなど
新商品12アイテムを含む
全32アイテムを取り揃えました。

懐かしさを感じるデザインに加え
手ごろな価格を打ち出すことで

若者も含めた幅広い顧客層の需要を
取り込む狙いです。

2021年7月に
工作機械の<シチズンマシナリー>は
欧州の販売体制の強化を表明しました。

ドイツに拠点を新設し
自動車や医療関連などの需要を
開拓する考えです。

2021年8月に
11年ぶりに自社開発した新型の
機械式ムーブメント搭載モデルを発売。

スイスにある傘下の時計部品メーカーの
技術やノウハウも生かすことで
精度の高さと美しさを実現しました。

これまで手薄だった高価格帯の
機械式時計の品ぞろえを増やし
愛好家の需要を取り込む狙いです。

2021年8月に発表した
『2021年4~6月期』の連結決算で
最終損益は43億円の黒字でした。

新型コロナウイルス禍の影響で
落ち込んだ時計販売が復調しました。

北米や中国では『2019年4~6月』の
水準にまで回復しました。

2021年11月に
<シチズンマシナリー>はタイ工場の
生産能力を従来比5割引き上げると表明。

タイからは自動旋盤の中級機種を
東南アジア諸国のほか
北米や欧州などにも輸出しています。

自動車部品や医療機器などの
加工需要が高まっています。

2021年12月に
ベルトや針などカスタマイズできる
時計の販売を始めると表明しました。

文字盤に好きな写真を印刷できるほか
約300通りの組み合わせの中から選び
オリジナルの時計を作れます。

2022年2月に
『2022年3月期』の連結最終損益が
155億円の黒字の見込みと発表しました。

新型コロナウイルス感染拡大で時計の
国内販売の見通しを引き下げましたが

北米や中国で時計販売が好調で
自動車や半導体向けの工作機械も伸びなど
海外では好調が続いています。

2022年4月に
文字盤に構造色を採用した腕時計を
7月に発売すると発表しました。

<富士フイルム>はタマムシのように
見る角度によって表面の色が変わる

『構造色』と呼ばれる現象を再現する
インクジェット技術を開発しました。

<シチズン時計>は腕時計の文字盤に
新たに『タマムシ色』を採用します。

2022年4月に
中国内モンゴル自治区の砂漠の
緑化支援活動に寄付すると発表しました。

子会社<シチズンリテイルプラニング>
が使用済み電池を回収し

売却金のすべてを
中国内モンゴル自治区の砂漠の
緑化支援活動に寄付する考えです。

中国内モンゴル自治区は
カシミヤヤギの過剰な放牧による
砂漠化が問題になっており

使用済み電池の売却金で
年約6万本の苗木を
植樹できると見込んでいます。

今日の企業事例である
<シチズン時計>を
少し俯瞰してみましょう。

2022年末に<ispace>は
顧客の荷物を月面まで輸送する
着陸機を打ち上げますが

機体を支える脚の関節部には
<シチズン時計>の素材である
スーパーチタニウムの部品を使います。

ステンレスの6割程度の重さで
傷が付きにくい特徴があります。

2023年迄に<シチズンマシナリー>は
工作機械の基幹部品の主軸の生産能力を
2023年までに6割増やす計画です。

工作機械はタイなど
海外中心に生産していますが

加工精度を左右する主軸は
製造にノウハウが必要なため
国内で増産する考えです。

コロナ前から市場縮小など
時計事業は市場環境の変化が
表面化していましたが

コロナ禍で業績が悪化したことで
<シチズン時計>は課題だった
改革が急速に進みました。

中でも主力製品である
クオーツ式の需要は減少していますが

機械式には根強いファンが多く
新型コロナウイルス禍でも
販売が堅調でした。

「高価格帯はブランディングが必要で
すぐに高級ブランドメーカーのように
なるのは難しい」

「シチズンは数万~数十万円という
比較的購入しやすい価格帯を
狙っていく」

と<シチズン時計>の
佐藤敏彦社長は述べています。

スマートウオッチも台頭し
時計の駆動部品の需要も低迷しており

比較的好調だったインバウンド需要も
コロナ禍で激減しました。

日本では結納返しや記念日など
ギフト用の時計が想定以上に
ネット通販で売れています。

針や文字盤などをカスタマイズし
組み合わせが4万通りあり
自分の好きな1本を作れます。

裏蓋に入れるメッセージや
ダイヤモンドの種類を増やすなど
サービスを拡充しています。

拡張現実技術を使った
腕時計の試着サービスや

人工知能で時計を薦める
インターネットのコンテンツも
充実させる考えです。

時計事業のDXによる
新たなビジネスモデルの構築と

時計技術を活用した
新たな成長の柱を早期に育成するのが
当面の課題となります。

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*メルマガは隔週月曜日
次回は5月30日の予定です。

★前号までの『企業事例』です

ファンケル
JTB
三菱ケミカルホールディングス
レンゴー
マツダ
アイリスオーヤマ
マルハニチロ
スシロー
ドン・キホーテ
オリックス
三井住友海上火災保険

★上記以前に取り上げた460の企業事例は
 下記のブログで読むことができます。

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【投稿内容】
投稿内容の企業情報及びデータなどは
新聞や雑誌、ホームページなどの
公開情報に基づいた記述です。

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『なぜ、未来志向型経営なのか?』
▼解説のブログはこちらから
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『なぜ、大企業の事例が参考になるのか?』
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編集・発行元
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◆オフィス
株式会社未来デザインカンパニー 代表取締役
経営戦略コンサルタント
渡邉ひとし

Tel:050-6877-6388
Mobile:080-4806-1553
Email:mirai-design@ogaki-tv.ne.jp
〒503-0015 岐阜県大垣市林町7-265-1
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紹介記事1:https://mbp-japan.com/gifu/mirai-designcompany/
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紹介記事3:https://syoukei-senmon.net/gifu/14457/

(社)ビジネスモデルイノベーション協会
   ビジネスモデルコンサルタント

(社)SDGs支援機構
   SDGsビジネスコンサルタント

(社)日本経営心理士協会
   経営心理士、組織心理士、顧客心理士、
   ビジネスコミュニケーション心理士

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<令和2年度迄>
中部大学 非常勤講師
人文学部心理学科

<令和元年度迄>
愛知産業大学 非常勤講師
経営学部経営学科
造形学部建築学科
造形学部デザイン学科

<著書>
『ビジネスモデル虎の巻!』
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