第459話 < メルカリ>のビジネスモデル

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第459話【メルカリのビジネスモデル】

おはようございます。
今日も読んでいただき有難うございます。

隔週月曜日に企業の具体的事例をもとに
ブログとメルマガを発行しています
経営戦略コンサルタント渡邉ひとしです。

先日の話しですが顧問先の企業様から
『リーダーとマネージャーの違い』について

具体的に解説して欲しいと請われ
いろいろな角度や視点から

『リーダーとマネージャーの違い』について
コンサルティングさせていただきました。

部下を管理するという管理者の時代は
もはや20世紀の遺物と言われています。

21世紀に入りインターネットが普及して
私たちの暮らしもデジタル化が進み

人工知能やロボットなども普及し始め
一般生活にも浸透し始めています。

スマートハウスやクルマの自動化
空飛ぶクルマや空飛ぶバイクなど

これからますます加速度的に
働き方や暮らし方が変わって来ます。

先が予測できる時代には
管理者(マネージャー)の能力が
会社や社会から求められましたが

先行き不透明な時代には
先導者(リーダー)の能力が
会社や社会から求められています。

この違いを本質的に理解した上で
組織づくりや人材の採用と育成

社内コミュニケーションの在り方など
経営の舵取りをしていくことが肝要です。

中小企業も大企業も
日本の市場に於いては

同じ『外部環境』のもとで
懸命に営業活動をしています。

大企業の課題や
経営手法を観察することで
自社の経営に活かしてください。

今日の企業事例は第459話
< メルカリ>です。

(*写真はイメージです)
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フリマアプリ『メルカリ』を運営

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2013年2月に
創業者の山田進太郎氏が
<コウゾウ>を設立しました。

2013年11月に
<メルカリ>に商号を変更しました。

2015年9月に
100%子会社の<ソウゾウ>を設立しました。

2017年8月に
<ヤフー>と共同で
『EC事業者協議会』を発足しました。

2019年2月に
子会社の<メルペイ>が
非接触型決済サービスを開始しました。

2019年7月に
<日本製鉄>からJリーグチームの
鹿島アントラーズの株式を取得しました。

2019年8月に
鹿島アントラーズを
子会社化すると発表しました。

2020年1月に
子会社の<メルペイ>が<Origami>を
買収し完全子会社化すると発表しました。

2020年2月に
<NTTドコモ>との
業務提携を発表しました。

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< メルカリ>のビジネスモデル

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2020年5月に
子会社で車関連のSNS事業を手掛ける
<マイケル>の売却を発表しました。

車のカスタム情報などを共有するSNS
『カーチューン』を運営していますが

2018年に完全子会社化しましたが
見込んだ相乗効果を
生み出すことができませんでした。

2020年6月に
人気作家の小説を印字したレジ袋約3万枚の
無料配布を<ローソン>と共同で始めました。

伊坂幸太郎氏、吉本ばなな氏、筒井康隆氏が
モノをテーマに寄稿した3本の小説を印字し

捨てられるレジ袋に付加価値を加えることで
廃棄削減や再利用につなげる考えです。

2020年7月に
フリマアプリの売上金や『メルペイ』の残高を
送金できる機能を追加したと発表しました。

送りたい人が金額とメッセージカードを設定し
相手にURLを指定してSMSやラインで送り

相手がページにアクセスして認証すると
送金が完了する送金機能の仕組みです。 

手数料がかからず1円単位で
最大10万円分を送ることができます。

メルカリの利用者からの
身近な人に送金できる仕組みが
欲しいという要望を叶えました。

2020年7月に
<メルペイ>が持つ債権について
最大500億円を現金化すると発表しました。

後払いサービスで
利用者から現金を回収する前の
立て替え払い債権ですが

証券化して金融機関に売却することで
資産効率を高め
財務基盤の強化につなげる考えです。

2020年7月に
フリマアプリの運営・管理方法を議論する
外部有識者による会議開催を発表しました。

新型コロナウイルス感染拡大により
マスクや消毒液の転売が問題となったため

消費者間で取引できる中古品市場の
果たすべき社会的役割を議論する考えです。

「個人間取引が広がったことで
見えてきた課題もある」

「循環型社会を実現するため
マーケットプレイスとしてのあるべき姿や
原理原則について考える」

と<メルカリ>の田面木宏尚取締役は
オンライン記者会見で述べています。

2020年8月に発表した
『2020年4~6月期』の連結決算は
営業損益が9億超の黒字となりました。

新型コロナウイルスの感染拡大を受け
巣ごもり需要が増え
電子商取引の需要が伸びました。

四半期での営業黒字は
2018年6月の上場以来初めてとなります。

『2020年6月期』の連結決算は
売上高が前期比48%増となりましたが
最終損益は227億円の赤字でした。

2020年8月に
東南アジアと台湾で最大規模のECサイト
『Shopee』との連携を発表しました。

フリマアプリ『メルカリ』に出品した商品を
『Shopee』のサイトでも表示して
台湾の利用者が購入できるようにします。

2020年9月に
中古品取引の売上金を地方自治体などに
寄付できる機能の提供を始めました。

地方自治体との連携を強化して
地域社会への貢献を目指す考えです。

2020年9月に
商品の欠陥などによるリコールが起きた時
購入者に直接注意喚起する仕組みを始めました。

メーカーと事前に製品情報を共有し
対象品の購入者を
素早く特定できるようにします。

取引の場を提供するプラットフォーマーに
社会的責任を求める声が強まっています。

2020年9月に
初心者向けのオンライン教室を始めました。

中古品を出品する手順や発送方法などを
指南するため教室を運営してきましたが

新型コロナウイルスの影響で
リアルでの開催が難しくなり
オンライン教室に移行しました。

2020年10月に
中古品の梱包や発送手続きができる無人施設
『メルカリステーション』を始めました。

空きスペースを活用したい
小売店などに設置を促し

中古品出品の経験が浅い人向けに
出品や発送手続きをサポートする狙いです。

2020年11月に
売れた物を郵便ポストに投函して
匿名で配送できる仕組みを始めました。

発送前に専用箱のQRコードを読み取れば
送り状を貼る必要がなく

全国15万カ所のポストから
匿名発送が可能になり
コンビニや郵便局での手続きは不要です。

2020年12月に
『メルペイ』で小口融資のファンドに
投資できる仕組みを始めると発表しました。

アプリ内の中古品取引で得た代金を
メルカリが借り手となるファンドに
出資する仕組みとなります。

2020年12月に
中古品の保管、梱包、発送などの物流作業を
出品者から受託するサービスを始めました。

出品者から商品を集荷し
連携先の倉庫で保管し
売れたら発送を代行します。

出品者の負担を減らすことで
個人間の取引を活発にする狙いです。

2021年1月に
フリマアプリの売買を巡る
基本原則を発表しました。

新型コロナウイルス下で需給が逼迫した
マスクなど安全や健康に関わる
商品の取引は状況に応じ禁止しますが

趣味や実用品の高額転売は原則
規制しない考えです。

2021年3月に
中国ネット通販最大手アリババ集団と
連携して越境販売を始めると発表しました。

『メルカリ』に出品された商品を
中国の利用者が購入できるようにし
越境EC(電子商取引)を強化する考えです。

2021年6月に
ビットコインなど仮想通貨関連事業への
参入を発表しました。

子会社として<メルコイン>を設立し
売上金のビットコイン受け取り機能などを
提供していく考えです。

2021年9月に
<メルカリ>の時価総額が
初めて1兆円に達しました。

『2021年6月期』の連結最終損益は
上場以来初の黒字に転換し

赤字続きで課題だった米国事業も
『4~6月期』には営業黒字となりました。

2021年10月に
『メルカリ』に無料で店舗を開設できる
サービスの本格展開を始めました。

中小の事業者や個人が手軽に
ネットショップを出店できるのが特徴で

大黒柱の個人向けの依存度を引き下げて
収益基盤を拡充する狙いです。

今日の企業事例である
< メルカリ >を
少し俯瞰して見てみましょう。

『2021年6月期』に初の最終黒字を達成し
課題の米国事業も収益改善が進み

国内事業も『メルカリ』の利用者数は
2000万人を突破しました。

一方で2021年10月
フリマアプリに事業者も出品できる
サービスに参入しました。

コロナ禍で中小零細企業が
相次ぎECサイトを開設するなど
市場の拡大は続いています。

『メルカリ』の月間利用者数は
2000万人を超える
巨大なプラットフォームのため

このサイトで事業者が
商品を販売できるメリットは大きく

「フリマアプリと同じ感覚で出品できるため
ITが不得手な事業者などでも
手軽にEC参入ができる」

と『メルカリShops』を運営する
<ソウゾウ>の石川佑樹社長は
出品のメリットを述べています。

とは言え
既に市場で確固たる地位を築いている
大手競合企業がしのぎを削っています。

2022年春に本格開始を見込む
<LINE>のような IT大手などが
参入してくる可能性もあります。

人手不足に悩まされる
中小ブランドの商標権や
商品の販売権を買い取り

中小のEC事業者の運営を引き継ぐ
事業をはじめた企業も出始めています。

<メルカリ>は
規模拡大のために投じてきた
多額の広告宣伝費が実を結び

知名度が上がり利用者も増え
売上高が上がり
利益も出るようになりました。

『国内のフリマ』と『米国のフリマ』
スマートフォン決済の『メルペイ』に次ぐ
第4の柱が「『メルカリShops』です。

しかし成長する市場は競合他社が
しのぎを削る狩場ともなってきます。

いまだに他社が成し遂げていない
新たな市場へのチャレンジと育成が
これからの課題となります。

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*メルマガは隔週月曜日
次回は11月15日月曜日の配信予定です。

★前号までの『企業事例』です

LIXIL
ヤクルト本社
カゴメ
ユニ・チャーム
コーセー
ヤマハ
三越伊勢丹ホールディングス
コマツ
NEC(日本電気)
大王製紙
パナソニック
セイコーエプソン

★上記以前に取り上げた445の企業事例は
 下記のブログで読むことができます。

Amebaブログ
[link]http://ameblo.jp/rabbit-g/

Facebook頁
[link]https://www.facebook.com/hitoshi.business.model

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【投稿内容】
投稿内容の企業情報及びデータなどは
新聞や雑誌、ホームページなどの
公開情報に基づいた記述です。

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『なぜ、未来志向型経営なのか?』
▼解説のブログはこちらから
[link]https://ameblo.jp/rabbit-g/entry-12458620714.html

『なぜ、大企業の事例が参考になるのか?』
▼解説のブログはこちらから
[link]https://ameblo.jp/rabbit-g/entry-12461658015.html

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編集・発行元
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◆オフィス
株式会社未来デザインカンパニー 代表取締役
経営戦略コンサルタント
渡邉ひとし

Tel:052-766-6988
Mobile:080-4806-1553
Email:mirai-design@ogaki-tv.ne.jp
〒503-0015 岐阜県大垣市林町7-265-1
ホーム頁:https://mirai.brand-keiei.com
紹介記事1:https://mbp-japan.com/gifu/mirai-designcompany/
紹介記事2:https://humanstory.jp/watanabe_hitoshi/
紹介記事3:https://syoukei-senmon.net/gifu/14457/

社団法人ビジネスモデルイノベーション協会
 公認 ビジネスモデルコンサルタント
社団法人SDGs支援機構
 公認 SDGsビジネスコンサルタント
社団法人日本経営心理士協会
 公認 組織心理士
岐阜県
 公認 岐阜県コミュニティ診断士

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<令和2年度迄>
中部大学 人文学部心理学科 非常勤講師
<令和元年度迄>
愛知産業大学 経営学部経営学科
造形学部デザイン学科・建築学科 非常勤講師
<著書>
『ビジネスモデル虎の巻!』

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