未来志向型経営戦略
[ 未来通信 0443]
おはようございます!
未来志向型 経営戦略コンサルタント
渡邉ひとしです。
いま乗っているマイカーを
買い換えるのはいつですか?
東京都は2030年までに
都内で販売される新車すべてを
電動車に切り替える方針を示しました。
あと9年で2030年ですが
電動車を新車として買うイメージを
持つ人はまだ少ないように感じます。
さらにマイカーを持つ考えのない人が
若い人の間で増えています。
カーシェアや配車などのサービスを
利用する方が安くて済むし
面倒なことが無くて便利だといいます。
50代以上の年配者のように
メーカーや車種に対する
こだわりは全くありません。
「100年に一度の大転換期を
自動車業界は迎えている」
と<トヨタ自動車>の
豊田章男社長は唱えていますが
まさに自動車という乗り物を取り巻く
ライフスタイルそのものが
大きく変わりつつあります。
ところで
『100年に一度の大転換期』は
自動車業界だけでしょうか?
コロナ禍にある飲食業界や
ホテル旅館業界なども
従来と大きく発想を変えた
新たなビジネスモデルに
取り組み始めています。
21世紀になり
すでに20年が過ぎましたが
『100年に一度の大転換期』を
すべての業界が迎えていることを
忘れてはいけません。
中小企業も大企業も
日本の市場に於いては
同じ『外部環境』のもとで
懸命に営業活動をしています。
大企業の課題や
経営手法を観察することで
自社の経営に活かしてください。
今日の企業事例は第443話
<ソフトバンクグループ>です。
(*写真はイメージです)
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事業提携と吸収合併で事業を拡大
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1979月2月に
孫正義氏が米国でソフトウェア開発会社
<Unison World>を設立しました。
1980年に
日本へ帰国して福岡に企画会社
<ユニソン・ワールド>を設立しました。
1981年9月に
孫正義氏の<ユニソン・ワールド>と
明賀義輝氏の<経営総合研究所>の
共同出資により
<日本ソフトバンク>を創立しました。
1990年7月に
<ソフトバンク>に社名を変更しました。
1995年8月に
Windows 95の市場立ち上げのため
<マイクロソフト>と提携しました。
1996年1月に
米国<Yahoo! >との共同出資で
<ヤフー>を設立しました。
1996年6月に
<ニューズ・コーポレーション>と
デジタル衛星放送事業『JスカイB』
について提携しました。
1999年9月に
純粋持株会社への移行を完了しました。
2004年12月に
<福岡ダイエーホークス >を
200億円で買収しました。
2006年4月に
<ボーダフォン>日本法人を
1兆7500億円で買収しました。
2015年2月に
対話型パーソナルロボット
『Pepper』を販売しました。
2015年7月に
<ソフトバンクグループ>と
商号を変更しました。
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<ソフトバンクグループ>のビジネスモデル
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2019年11月に
中国の電子商取引<アリババ集団>が
香港取引所に株式を上場しました。
<アリババ集団>の発行済み株式数の
約26%を保有している
<ソフトバンクグループ>は
約14兆円相当を保有しています。
2019年12月に
<東京大学>と人工知能の研究所を
共同設立すると発表しました。
「学生たちに学ぶ機会を増やし
起業のチャンスを
どんどん与えていきたい」
と<ソフトバンクグループ>の
孫正義会長兼社長は述べています。
2019年12月に
社外取締役の<ファーストリテイリング>
柳井正会長兼社長の退任を発表しました。
柳井正会長兼社長は
2001年から18年間にわたり
社外取締役を務めたことになります。
2020年2月に
投資ファンド事業の『2号ファンド』の
規模を縮小する考えを表明しました。
米国<ウィーワーク>での投資損失など
『1号ファンド』のつまずきで
新規投資にブレーキがかかっています。
2020年3月に
自己株式取得と負債削減のため4.5兆円の
資産売却や資金化をすると発表しました。
自社株買いや負債圧縮に充てることで
財務を強化する考えです。
2020年4月に
グループ傘下の米国携帯通信会社
4位の<スプリント>と
3位<TモバイルUS>の
合併手続き完了を発表しました。
米国規制当局の承認や
州政府による差し止め訴訟に
時間がかかっていました。
2020年4月に
『2020年3月期』の連結最終損益が
9000億円の赤字と発表しました。
市場環境の悪化を受けて
投資先企業の価値を
引き下げたことが大きく響きました。
2020年6月に
<アリババ集団>の創業者である馬雲氏が
グループの取締役を退任しました。
馬雲氏は<ソフトバンクグループ>の
取締役を2007年から務めてきました。
2020年6月に
米国通信大手<Tモバイル>のUS株を
売却すると発表しました。
自社株買いと負債削減に向けて進める
資産売却計画の一つになります。
2020年8月に発表した
『2020年4~6月期』の連結決算は
純利益が前年同期比12%増でした。
資産の現金化に伴い売却益などを計上し
投資事業の運用成績も改善しました。
2020年8月に
通信大手<ソフトバンク>の株を
約9億株ほど売り出すと発表しました。
保有資産4.5兆円の現金化計画の
総仕上げというカタチになります。
2020年9月に
傘下の半導体設計<アーム>の売却で
米国<エヌビディア>と合意しました。
売却のうち215億ドル分について
<エヌビディア>の普通株式を対価として
<ソフトバンクグループ>と
<ソフトバンク・ビジョン・ファンド>
に支払います。
これにより<ソフトバンクグループ>は
<エヌビディア>の6.7~8.1%の株を
保有する大株主となります。
2020年12月に
PCR検査の対象を2021年3月から
個人に広げると表明しました。
企業や自治体など法人向けに
限定していましたが
新型コロナウィルスの感染者数が
増え続けているため対応する考えです。
2021年3月に
株式分割考慮後で2000年2月15日以来
約21年1カ月ぶりの高値をつけました。
米国のハイテク株と相関性が高い
<ソフトバンクグループ>の株の
買いが優勢になりました。
2021年3月に
動く物体の間で光を使った無線通信を
事業化すると発表しました。
自動運転やドローンの実用化が進むなか
高速通信規格『5G』を補助する仕組みや
水中での通信環境の確立を目指します。
<ニコン>との共同事業で
2025年度までの事業化に漕ぎ着けます。
2021年4月に
傘下の仮想移動体通信事業者である
<LINEモバイル>を完全子会社しました。
<Zホールディングス>と<LINE>の
経営統合を機に<LINE>の
ブランド力などを携帯事業に生かします。
2021年4月に
米国<サンバノバ・システムズ>に
出資すると表明しました。
<サンバノバ・システムズ>は
人工知能アプリに利用する
ハード・ソフトウエア開発の会社です。
2021年5月に発表した
『2021年3月期』の連結決算は
純利益が4兆9879億円でした。
国内企業の純利益では
過去最大を更新しました。
昨年度の『2020年3月期』は
9615億円の赤字でしたが
世界的な株高の恩恵を受け
世界の有望ベンチャー企業に投資する
運用成績が大幅に改善しました。
通信子会社<ソフトバンク>の
事業別利益は8479億円でしたが
世界の有望スタートアップに投資する
ビジョン・ファンド事業の利益は
4兆268億円で全体の70%を占めています。
孫正義会長兼社長は
1兆円単位の利益の増減は
「もはや<ソフトバンクグループ>
にとってニューノーマル」
と述べています。
さらに手元資金など資金力を
ファンドに集中すると表明しました。
「400社、500社と増やしていく」
と投資先について述べており
224社と昨年から倍増した投資先も
倍々で増やす考えです。
「2年前は手探りだったが
投資会社としての仕組みができた」
「5兆円の利益にも達成感はない」
と孫正義会長兼社長は述べていて
投資を拡大する意向を示しています。
今日の企業事例である
<ソフトバンクグループ>を
少し俯瞰して見てみましょう。
「2年前は手探りだったが……」と
孫正義会長兼社長は述べていますが
2017年設定の『1号ファンド』では
サウジアラビア政府系ファンドなど
出資者に毎年7%の固定利回りを
約束するなど外部の資金流出が
課題になっていました。
そこで自前主義への転換を図り
2020年には自社が全額出資する形で
『2号ファンド』の運用を始めました。
やがて『1号ファンド』の投資先企業の
一部を売却して『2号ファンド』を通じ
新たな有望ベンチャー企業に投資する
という循環が生まれてきました。
「出資段階で95%くらいが真っ赤っかで
さらに赤字が増え続けている状態だった」
「そこに投資するのは勇気がいる
一歩間違えれば奈落の底」
と孫正義会長兼社長は当時の
投資をする状況を明かしています。
「大事なのは上場株になる会社を
増やし続けることだ」
「10年、20年の単位で
伸びるのか下に行くのかを
見極めることが重要」
とも述べています。
投資先の上場と株式売却は
『2021年3月期』で14社
今期(2022年3月期)は
数十社出てくると説明しています。
孫正義会長兼社長は
多くの危機を乗り越えてきたと
言われていますが
一つ目は創業直後に
1000万円の資本金の大半を使って
大阪で開かれた展示会に出展した時
2つ目は慢性肝炎を患い医師から
「最悪、余命は5年」と告げられた時
3つ目は株式を店頭公開して
資金を手にし次から次へと
大型買収をした時
「大型買収が立て続けに損切りで売却
5000億円も突っ込んで全部損切り」
それらに比べれば昨年度の危機は
余裕の状況と述べています。
「<ソフトバンクグループ>は
投資会社になった」
と孫正義会長兼社長は
繰り返してきました。
しかし60代で後継者にバトンを託す
と述べてきましたが
候補者は絞り込めてはいません。
「ビジョンを共有できて
テクノロジーに強い関心があり
ファイナンスも理解できなきゃダメ」
と後継者像について述べていますが
類稀(たぐいまれ)なる創業者に
合格点をもらえる後継者は
存在しないと言っても
決して過言ではありません。
後継者の育成と承継問題が
<ソフトバンクグループ>にとって
企業存続の最大の課題となります。
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『なぜ、未来志向型経営なのか?』
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渡邉ひとし
株式会社未来デザインカンパニー 代表取締役
未来志向型 経営戦略コンサルタント
(社)ビジネスモデルイノベーション協会
公認ジュニアコンサルタント
(社)空家再生機構 理事
岐阜県公認 コミュニティ診断士
岐阜市倫理法人会 事務長
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<令和2年度迄>
中部大学 人文学部心理学科 非常勤講師
<令和元年度迄>
愛知産業大学 造形学部デザイン学科 非常勤講師
<著書>
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