第438話 <スズキ>のビジネスモデル

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未来志向型経営戦略

[ 未来通信 0438 ]

おはようございます!

未来志向型 経営戦略コンサルタント
渡邉ひとしです。

2019年から国内のパソコン市場の
活況が続いています。

2019年は
『Windows 7』のサポート終了前の
駆け込み需要でしたが

2020年の国内のパソコン出荷実績は
前年比1.3%増の1591万台となり

1995年に調査を開始して以来
過去最高となりました。

2021年に入っても勢いは止まらず
2021年1月が前年同月比で約2.1倍。

2021年2月も約2.2倍という
記録的な伸びをみせています。

その要因の一つは
コロナ禍で普及が加速した
テレワーク向けに購入する動きで

パソコンを調達しやすい量販店店頭で
個人向けパソコンを
購入するケースが相次いでいます。

個人向けパソコン市場は
前年比11.3%増と
2桁成長を遂げています。

二つ目は
小中学校で生徒1人1台の
パソコンを配備するという

政府の『GIGAスクール構想』で
小中学校へのパソコン配備は
2021年3月まで進められました。

GIGAスクール構想の対象となる
モバイルノートの平均単価は

2020年2月の約11万5500円が
2021年2月には約5万1900円と
半値以下になりました。

時間の経過による社会の変化を
ピンチと受け止めますか?
チャンスと受け止めますか?

中小企業も大企業も
日本の市場に於いては

同じ『外部環境』のもとで
懸命に営業活動をしています。

大企業の課題や
経営手法を観察することで
自社の経営に活かしてください。

今日の企業事例は第438話
<スズキ>です。

(*写真はイメージです)
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同業メーカと提携やOEM供給に積極的

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1909年10月に
大工の創業者・鈴木道雄氏が浜松市で
<鈴木式織機製作所>を創業しました。

1920年3月に
<鈴木式織機>として設立しました。

1954年6月に
<鈴木自動車工業>と社名を変更しました。

1981年8月に
<ゼネラルモーターズ>と提携しました。

1990年10月に
<スズキ>と社名を変更しました。

2009年12月に
<フォルクスワーゲン>との
包括的業務資本提携を発表しました。

2012年11月に
<アメリカンスズキモーター>が
『連邦倒産法』を申請しました。

米国での四輪車販売から撤退し
二輪車販売に注力すると表明しました。

2013年8月に
<日産自動車>と<三菱自動車工業>へ
OEM供給で基本合意しました。

2018年3月に
<トヨタ自動車>と印度・欧州市場での
相互OEM供給で基本合意しました。

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<スズキ>のビジネスモデル

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2019年10月に
開幕する東京モーターショーの
出展内容を報道陣に公開しました。

買い物時に荷物を運ぶなど
生活を手助けする移動体(ロボット)
『MITRA(インドの言葉で友達)』や

電動車椅子の形状のほか
手押し車の形状にも姿を変えるなど

電動により少ない力で
歩けるよう手助けする
『KUPO(クーポ)』。

人が運転に関わらない
完全自動運転の電気自動車
『HANARE(ハナレ)』など

完全自動運転車や生活を手助けする
モビリティー(移動体)などを
初めて披露しました。

2019年10月に発表した
『2019年度上期』の四輪車は
生産販売統計が前期比16%減でした。

海外は2020年春に導入される
新たな排ガス規制を見据えた

買い控えが続いているなど
主力のインド市場の低迷が響き

国内は検査不正の再発防止策の
徹底に伴い生産を落としました。

2019年11月に
インドで建設中の新工場の稼働を
3カ月先送りすると表明しました。

インドの新車販売市場の低迷が
続いているため2020年4月から
7月へと3ヶ月先送りします。

2020年1月に発表した
2019年の四輪車生産・販売統計は
世界生産が前年比11%減でした。

市場シェアが50%を占めるインドは
13%減と6年ぶりのマイナスでした。

金融機関の貸し渋りや
経済成長の鈍化で消費が冷え込み
販売が低迷しました。

2020年3月に
ミャンマーのヤンゴン市南東の工場を
増強すると発表しました。

建屋の面積は10倍に広がり
生産能力は4倍になり
2021年9月の稼働を見込んでいます。

ミャンマーの新車市場の伸びを受けて
新車をスピード供給できる
体制を整える考えです。

2020年4月に
インドで人工呼吸器やマスクなどの
生産を始めると発表しました。

1カ月あたり1万台の生産能力を目指し
インドのメーカーと
人工呼吸器を共同生産します。

インド政府が自動車メーカー各社に
人工呼吸器の製造を要請していました。

別の現地メーカーと提携し
3層構造のマスクや防護服も
製造する考えです。

2020年4月に発表した
2019年度の四輪車の世界生産は
2018年度比13%減でした。

新型コロナウイルスの世界的な
感染拡大の影響を受けて

主な海外拠点が相次ぎ操業を停止し
3月は前年同月比20%減でした。

2019年度の海外生産は15%減と
8年ぶりに減少しましたが

最大市場のインドが15%減と
6年ぶりに減り

タイが47%減
ハンガリーが11%減
パキスタンが38%減

インドネシアの20%増以外は
軒並み振るいませんでした。

2020年5月に発表した
『2020年3月期(前期)』連結決算で
純利益は前期比25%減でした。

四輪事業は景気悪化の影響で
海外での販売が振るわなかったほか
円高も収益の目減りにつながり

期末にかけては新型コロナウイルスの
感染拡大で販売が減少しました。

2020年6月に
定時株主総会が
浜松市内で開催されました。

「インドでは2030年においても
現在のシェア50%を確保したい」

と<スズキ>の
鈴木俊宏社長は述べています。

2020年8月に
次世代移動サービス『MaaS』の
実証実験を共同で始めました。

<富山県朝日町>や<博報堂>と
地域住民の移動を支援する

自家用車を使った住民同士の送迎を
新たな移動手段とするなど

次世代移動サービスの
実証実験を始めました。

2020年8月に
<トヨタ自動車>との相互出資による
提携を発表しました。

7月には<トヨタ自動車>から
プラグインハイブリッド車の供給を
欧州市場で受けると表明しました。

自社技術で欧州の排ガス規制に
対応するのは難しいと判断しました。

『CASE』と呼ばれる
100年に1度の大変革を迎え

「トヨタなど他社の力を
借りていきたい」

と鈴木修会長は述べています。

2021年1月に発表した
2020年の四輪車生産・販売統計で
世界生産は前年比16%減でした。

主力のインドを中心に
コロナ禍からの回復が進み
12月として過去最高を記録しましたが

新型コロナウイルス感染拡大が響き
マイナスは2年連続となりました。

2021年2月に
鈴木修会長が会長を退くと
正式発表しました。

6月の定時株主総会後に
取締役も退任し相談役に就きます。

2021年4月に
インド西部で建設を進めていた
新工場が稼働したと発表しました。

新工場立ち上げで
新車販売が回復基調のインド市場で
攻勢をかける考えです。

2121年4月に
静岡県にある乗用車の2工場の
一部生産ラインを停止しました。

世界的な半導体不足が響き
一部の部品の調達に
支障が出る恐れがあるためです。

スズキが半導体不足を理由に
工場を停止するのは
初めてのことになります。

今日の企業事例である
<スズキ>を
少し俯瞰して見てみましょう。

国内では政府の方針を受けて
2035年までに軽自動車をすべて
電動化することを迫られています。

簡易型のハイブリッド車を
全車種に設定して
乗り切る考えですが

世界で勝ち残るには
本格的なハイブリッド車や
電気自動車への対応が必須です。

「地球温暖化の問題は差し迫った危機
スズキとしても脱炭素に向け
協力していかなければならない
挑戦しよう!」

と鈴木修会長は
社内で訴えてきました。

「若手のチーム力を利用して
一気に30年や50年につなげる
努力をしてもらいたい」

とも鈴木修会長は
退任会見で述べています。

世界の自動車市場では
この1年で脱炭素の動きが
加速しました。

環境規制が進む欧州市場では
資本・業務提携している
<トヨタ自動車>から

環境性能に優れる
プラグインハイブリッド車の
供給を受けています。

ただ他社に頼りすぎると
自社の技術を磨く機会が
失われるリスクもはらんでいます。

「あくまで自社開発を
進めていきたい」

と鈴木俊宏社長は述べています。

<トヨタグループ>の
創業者である豊田佐吉氏と

<スズキ>の
創業者である鈴木道雄氏は

お互い遠州(現:静岡県西部)に
ルーツを持ち創業家同士は
お互いを尊敬し合うという間柄。

カリスマ経営者の鈴木修会長から
バトンを渡された鈴木俊宏社長が
自動車の産業構造が大きく変わる中

社内のベクトルを一つにまとめ
創立100周年を超えた<スズキ>の
独自性と独立性を守り抜きながら

新たなビジネスモデルを構築し
今後の成長戦略を描くことが
当面の課題となっています。

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一般社団法人 空家再生機構 理事
岐阜県公認 コミュニティ診断士
岐阜市倫理法人会 事務長

渡邉ひとし

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