未来志向型経営戦略
[ 未来通信 0437 ]
おはようございます!
未来志向型 経営戦略コンサルタント
渡邉ひとしです。
『シン・チホウ』という言葉を
聞いたことはありますか?
最近のトレンドとして
『シン・チホウ』の考え方が
話題になっています。
テレワークの普及や副業解禁で
都心のビジネスパーソンが
「よそもの」として
地域のビジネスに参画し
『シン・チホウ=新・地方』が
生まれると予測されています。
個性あるものづくりや
文化に恵まれた『地方』ですが
街中の商店街に空き店舗が増え
地域の基幹産業の縮小など
地方の衰退化の声を聞きますが
『地方』に足りないのは
マネジメントやマーケティングの
知見・知識と言われています。
さらに足りないものが何かと言うと
『リーダーシップ』だと考えています。
そして
リーダーシップで一番重要なこと
それは『グランドデザイン』です。
(grand design)
中小企業も大企業も
日本の市場に於いては
同じ『外部環境』のもとで
懸命に営業活動をしています。
大企業の課題や
経営手法を観察することで
自社の経営に活かしてください。
今日の企業事例は第437話
<AGC(旭硝子)>です。
(*写真はイメージです)
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三菱グループの一員として創業
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1907年に
<三菱財閥>の2代目総帥である
岩崎俊彌氏が兵庫県に創業しました。
1909年に
尼崎工場で板ガラスの製造を
開始しました。
1944年に
<日本化成工業>と合併して商号を
<三菱化成工業>に変更しました。
1950年に
『企業再建分割法』により3分割され
<旭硝子>が設立されました。
1987年に
創業80周年を機に『AGC』の
シンボルマークを導入しました。
2002年に
カンパニー制を導入しました。
2018年に
<AGC>に商号を変更し
シンボルマークを改修しました。
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<AGC>のビジネスモデル
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2019年10月に
『2019年12月期』の連結純利益が
前期比54%減の見込みと発表しました。
北米地域の自動車ガラス工場を減損処理し
約230億円の減損損失を計上します。
減損処理の対象は
米国、カナダ、メキシコにある
ほぼ全ての自動車ガラス工場です。
主要顧客である日系自動車メーカーを
中心に自動車販売が落ち込み
ガラスの販売も苦戦しています。
2019年10月に
携帯電話向け基地局アンテナの運用を
<NTTドコモ>と始めたと発表しました。
基地局は建物の屋上や
壁面に設置しますが
設置場所が限られるほか
観光名所などでは
街の景観を損ねるとして
問題視されることもあります。
<NTTドコモ>と共同開発した
ガラス製の透明なアンテナは
板状のガラスに見える
携帯電話向け基地局アンテナのため
ビルの窓に取り付けて使用できます。
2019年12月に
<セントラル硝子>との
建築用ガラス事業の統合を発表しました。
国内ガラス3位の<セントラル硝子>と
2020年12月末までに統合することで
輸入品などとの競争が激化している
建築用ガラスで採算改善を目指します。
2020年1月に
両面表示ができる厚さ 9 ㎜ 以下の
デジタルサイネージの開発を発表しました。
両面表示タイプでは
<AGC>で最も薄型となり
有機ELを採用して薄型化を実現しました。
鉄道やバスの車内で
天井から吊るす広告などでの
活用を想定しています。
2020年2月に発表した
『2019年12月期』の連結決算は
純利益が前期比50%減でした。
自動車用ガラスの販売が落ち込み
北米の自動車ガラス工場で計上した
減損損失の影響もありました。
2020年2月に
電柱などに自在に巻きつけられる
『5G』向けアンテナを試作しました。
<NTTドコモ>と試作したアンテナは
28ギガヘルツ帯と呼ばれる
次世代通信規格『5G』向けの
周波数帯の特性に合わせたものです。
2021年5月に
新型コロナウイルス感染症の治療を目指す
原薬や候補物質の製造受託を発表しました。
ライフサイエンス部門を
成長分野のひとつと位置付けており
今回の取り組みを契機として
受託事業拡大につなげる考えです。
2020年6月に
英国製薬大手<アストラゼネカ>から
米国の工場を買収したと発表しました。
米国コロラド州にある
バイオ医薬品の原薬製造工場で
新型コロナウイルス治療薬の
受託生産拠点として
活用することも視野に入れています。
2020年6月に
米国<ノババックス>が開発している
ワクチンの補助物質の製造を始めました。
新型コロナウイルス向けに開発している
ワクチンを補助する物質の製造です。
2020年7月に
新型コロナウイルス向けに開発した
治療薬の候補物質の製造を受託しました。
スイスのバイオ企業である
<モレキュラー・パートナーズ>が
4月に開発した物質で
たんぱく質で構成しています。
2020年7月に
半導体製造に使う素材の生産能力を
約2倍に増強すると発表しました。
半導体製造に使う素材
『EUVマスクブランクス』は
半導体の回路パターンを
半導体ウエハーに転写する際の
原版となる材料です。
建屋を拡張するほか
新たに生産設備を導入し
2022年に稼働を開始する予定です。
2020年7月に
イタリアの医薬品製造・開発受託会社を
子会社化すると発表しました。
買収を通じてヒト由来の細胞や
遺伝子を使った最先端治療薬の
医薬品製造・開発受託に参入します。
2020年11月に
鏡とディスプレーの両方の機能を持つ
『ミラリア』の本格販売を表明しました。
顧客が化粧の手順を解説する動画と
鏡を同時に見て
自ら化粧することも可能で
コロナ禍の
非接触に対する需要も取り込み
2021年前半にも製品を拡販します。
2020年11月に
『横浜テクニカルセンター』に完成した
研究棟を公開しました。
最先端の技術や製品サンプルを展示し
外部の企業や研究機関との
共同研究用のスペースを充実させました。
「いっしょに新しい価値を
クリエートする場として
活用していきたい」
と平井良典最高技術責任者は
述べています。
2021年1月に
平井良典取締役専務執行役員が
社長に昇格した人事を発表しました。
「『5G』関連の電子材料や
医薬品の製造受託を伸ばしたい」
と平井良典氏は社長就任の
記者会見で抱負を述べています。
2021年1月に
『2020年12月期』の連結純利益が
前期比26%減の見込みと発表しました。
建築や自動車用のガラス需要が
想定より早く回復したほか
塩化ビニル樹脂の
販売価格上昇なども寄与しました。
2021年1月に
<セントラル硝子>との事業統合の協議を
中止すると発表しました。
2019年12月に基本合意していた
国内建築用ガラスの事業統合ですが
将来の見通しや評価額について
両社の見解が一致しませんでした。
2021年3月に
ウレタン樹脂の原料価格を
引き上げると表明しました。
ナフサ以外の原材料価格が上昇しており
製品価格に転嫁する考えで
値上げは約4年ぶりになります。
今日の企業事例である
<AGC(旭硝子)>を
少し俯瞰して見てみましょう。
2021年に予定していた
<セントラル硝子>との
国内建築用ガラス事業の
統合を中止しましたが
ガラス事業は供給過剰が
続いているため
「業界全体の構造改善に
やっぱり取り組みたい」
と<AGC>の
宮地伸二副社長は述べています。
2021年2月には
『2023年12月期』までの3年間の
中期経営計画を発表しました。
半導体向け材料や医薬品の
受託製造などの戦略事業に
2000億円を投資し
採算が低い建築や
自動車向けガラスは
コストを削減する考えです。
『極端紫外線』と呼ぶ
最先端の製造技術向け材料
医薬関連や車載用ディスプレー
などに力を入れ
収益性が低い建築や自動車向けなど
ガラス3事業のコア事業領域では
投資額を40%減らします。
「コア事業と戦略事業を両輪とする
『両利きの経営』を追求し
事業内容の転換を加速する」
「(次の戦略事業では)
エネルギー関連の領域に注目している」
と<AGC>の
平井良典社長は述べています。
燃料電池車向けの
既存製品の販売拡大も目指しています。
『2021年12月期』は2期ぶりに
新型コロナウィルス感染拡大前の
『2019年12月期』の売上高と
営業利益の水準に戻る見込みです。
利益の伸びは戦略分野に位置付ける
医薬品の受託生産と
半導体向け先端材料の
両事業が牽引しています。
医薬品の受託製造は付加価値の高い
バイオ医薬品に集中して
事業を拡大しています。
2020年6月には
英国製薬大手<アストラゼネカ>
から米国の原薬製造工場を
100億円で買収しました。
2020年9月には
イタリアの医薬品製造企業を
約300億円で買収しました。
コア事業のガラス3事業に
収益を依存しないため
医薬品や先端材料などの
戦略事業への事業構造への転換を
一段と加速させるなど
祖業のガラス事業主体からの
ビジネスモデルの再構築が
当面の課題となっています。
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『なぜ、未来志向型経営なのか?』
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『なぜ、大企業の事例が参考になるのか?』
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渡邉ひとし
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