第435話 < RIZAPグループ >のビジネスモデル

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未来志向型経営戦略

[ 未来通信 0435 ]

おはようございます!

未来志向型 経営戦略コンサルタント
渡邉ひとしです。

今年1月に<Apple>が電気自動車の
委託生産先として

韓国の<現代自動車>と
交渉を進めているという報道が伝わり

いよいよ<Apple>が
自動車産業に進出することで

これから自動車産業は
その産業構造が根底から変わる
可能性が濃くなったと感じました。

それまでの携帯電話メーカーや
AV機器メーカーなどは

<Apple>が創出する機器のため
革命的な発想の転換を
余儀なくされました。

<Apple>が本気で
自動車産業に進出すれば

携帯電話やAV機器などと同様に
ユーザーインターフェースな
クルマの提供が期待されます。

いわゆる<Apple>は
『ファブレス企業』なので

クルマを自社工場で
製造することは考えられません。

既存の自動車メーカーなどと
委託生産先として交渉するのは
当然と思われます。

これまで自動車産業は
巨大な製造設備や

研究開発能力を必要とする
参入障壁の高い産業でした。

業界の境界線という常識は崩れ
ますますボーダーレスの時代が
これからも加速していきます。

中小企業も大企業も
日本の市場に於いては

同じ『外部環境』のもとで
懸命に営業活動をしています。

大企業の課題や
経営手法を観察することで
自社の経営に活かしてください。

今日の企業事例は第435話
< RIZAPグループ >です。

(*写真はイメージです)
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次々と連結子会社化を進め事業を拡大

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2003年4月に
創業者の瀬戸健氏が
<健康コーポレーション>を設立しました。

2007年9月に
持株会社に移行し商号を
<健康ホールディングス>に変更しました。

2012年1月に
子会社の<健康コーポレーション>を
吸収合併して

商号を<健康コーポレーション>
に変更しました。

2016年7月に
会社分割により事業部門を
<健康コーポレーション>に分社して

持株会社体制へ移行し商号を
<RIZAPグループ>に変更しました。

2017年の
2月に<ジーンズメイト>
3月に<ぱど>、6月に<堀田丸正>

12月に<ビーアンドディー>を
連結子会社化しました。

2018年3月に
<ワンダーコーポレーション>と

<サンケイリビング新聞社>を
連結子会社化しました。

2019年4月に
中核子会社の10社と

その傘下のグループ会社群から
構成される体制に再編・集約しました。

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<RIZAPグループ>のビジネスモデル

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2019年11月に
フリーペーパーなどを発行する子会社の
<ぱど>を売却すると発表しました。

『2019年3月期』に最終赤字となり
業績が低迷していましたが

10億円の株式売却益が発生するため
『2020年3月期』連結決算に計上します。

2019年11月に発表した
『2019年4~9月期』連結決算は
最終損益が6600万円の赤字でした。

『4~9月期』の期間の
最終赤字は2年連続となりました。

急速な M&A で抱えた子会社の
採算改善を進めましたが

利払い費用や税負担などを
吸収することができませんでした。

このうち本業の
RIZAP関連事業の売上高は微増で
営業損益は27億円の黒字でした。

前年同期にあった
構造改革費用がなくなったほか
上場子会社の業績改善が進みました。

「この1年間
取り組んできたことを通して黒字を
一歩一歩出せる状況になっている」

と瀬戸健社長は述べています。

前年同期に赤字だった
上場子会社6社のうち

広告事業を手がける<ぱど>を除く
5社が黒字転換しました。

2020年1月に
神奈川県と『未病』改善に向けて
連携する包括協定を結びました。

食や運動、社会参加などに関する
ノウハウを活用し県民の健康づくりに
役立てる考えです。

健康促進だけではなく
参加者同士の交流も促すことで

高齢者の生きがいづくりを
後押しする考えです。

2020年2月に発表した
『2019年4~12月期』連結決算は
最終損益が5億円弱の赤字でした。
 

本業のRIZAP関連事業で
新規会員数が伸び悩んだほか

暖冬の影響でアパレル子会社の
売上が計画を下回りました。

2019年3月に
アパレル子会社の<三鈴>を
売却すると発表しました。

2016年に子会社した<三鈴>は
赤字が続いており

本業の美容やヘルスケア事業との
シナジーが小さいと判断しました。

IT コンサルティングの
< IT bookホールディングス>の
子会社に売却します。

2020年3月に
子会社<サンケイリビング新聞社>の
子育て情報誌事業の譲渡を発表しました。

子育てに関するフリーペーパー
『あんふぁん』などの事業を

<小学館集英社プロダクション>の
子会社に譲渡します。

2018年に子会社化した
<サンケイリビング>は赤字が続き

事業の一部を譲渡することで
経営のスリム化を図る考えです。

2020年4月に
<RIZAPグループ>監修で開発した
ハイボールなどを発売しました。

沖縄県の<オリオンビール>は
<RIZAPグループ>監修のもと

糖質をゼロに抑え
健康に役立つ成分を加えた
『FITTER』シリーズを発売しました。

2020年5月に
無償で新型コロナウイルスの抗体検査を
実施すると発表しました。

グループの社員や利用客
パーソナルジムのトレーナーなど
対象者は約3万人規模の見込みです。

2020年6月に
『2020年3月期』の連結最終損益が
60億円の赤字の見込みと発表しました。

新型コロナウイルスの感染拡大を受け
本業のRIZAP関連や
アパレル子会社が不振でした。

これにより最終赤字は
2期連続となります。

「6月は回復はしているものの
売上高は前年に比べると
2~3割少ない」

「ジムやゴルフ事業は
高齢者や医療関係者の戻りが鈍い」

と瀬戸健社長は述べています。

2020年11月に
フィットネスジムのトレーナーなどに
PCR検査を実施すると発表しました。

対象者はRIZAPブランドの
トレーナーやカウンセラー全員で

ジムのほかゴルフや英会話教室の
従業員も含まれます。

2020年11月に
遺伝子分析のスタートアップ企業と
協業すると表明しました。

遺伝子分析のスタートアップ企業
<ジェノプランジャパン>と
協業することで

子会社<RIZAP>が手掛ける
トレーニング指導などのサービスに

遺伝子解析を組み合わせて
効果を高める狙いです。

2020年12月に
<ジーンズメイト>など傘下の3社を
経営統合すると発表しました。

新たに共同持ち株会社の
<REXT>を設立します。

統合による規模拡大で高付加価値な
プライベートブランド開発や
電子商取引の強化などを図ります。

2020年2月に発表した
『2020年10~12月期』の連結決算は
最終損益が16億円の黒字でした。

2018年から買収による
肥大化を修正して
経営再建を進めてきましたが

安定して黒字を出し続けられるかは
様子見となります。

2021年3月に
『2021年3月期』の連結最終損益が
黒字の見込みと発表しました。

5000万円の黒字を見込んでいますが
達成すれば黒字は3期ぶりになります。

主力のフィットネスジム事業などの
営業時間を短縮した影響で
減収となりますが

従業員の配置見直しなどで
人件費などのコスト削減を図り
黒字を確保する考えです。

今日の企業事例である
<RIZAPグループ>を
少し俯瞰して見てみましょう。

『2021年3月期』の連結最終損益が
5000万円の黒字の見込みと発表し

3期ぶりの黒字転換となるため
株価は買いが集まり急伸しました。

『2019年3月期』からの構造改革で
人件費などのコスト削減が
寄与しています。

コロナ禍で主力の
フィットネスジム事業などの

営業時間短縮などにも
影響が出ていますが

新規入会者数は
外出自粛による運動不足解消を
目的に増加傾向にあります。

トレーニングの指導が
自宅で受けられる
オンラインサービスも継続し

夜間に自宅で運動ができる
動画コンテンツなどの配信も
検討しています。

M&Aで抱えた多くの子会社で
不採算事業を売却するとともに
収益構造の見直しを進めています。

さらに固定費の削減などで
損益分岐点売上高の引き下げに
取り組んでいます。

今までのような
積極的なM&Aではなく

アパレルやサプリメントなどを扱う
グループ各社の通販サイトや

アプリの使い勝手向上や
業務効率化のための
ソフトウエアなどに投資します。

本業のトレーニングジム事業と
同様に『企業の体質改善』を図り
『成長の柱』を着実に育成する

新たなビジネスモデルの構築が
当面の課題となっています。

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*次回は
 4月2日金曜日の配信予定です。

★前号までの『企業事例』です

ANAホールディングス
エーザイ
九州電力
電通グループ
H I S(エイチ・アイ・エス)
ヤマトホールディングス
日産自動車
デンソー
クラレ
サントリーホールディングス
ライフコーポレーション
Zホールディングス
東京ガス
古河電気工業
キリンホールディングス
ミクシィ
すかいらーくHD
東急
王子ホールディングス
アステラス製薬
KDDI

★上記以前に取り上げた410の企業事例は
 下記のブログで読むことができます。

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『なぜ、未来志向型経営なのか?』
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『なぜ、大企業の事例が参考になるのか?』
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株式会社未来デザインカンパニー 代表取締役
未来志向型 経営戦略コンサルタント
岐阜県公認 コミュニティ診断士

渡邉ひとし

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